うちのコンポスト

コンポストでごみ削減&お金をかけない無農薬無化学肥料ガーデニング

私が化学肥料を使わない理由

私は、土の中の微生物の多様性を増やしたいと常々思っています。

理由は、いろんな微生物がいれば、1つの悪さするやつ(病気を引き起こす菌)だけが爆発的に増えることがないと思うからです。

微生物の多様性を増やすためにしていることが二つあります。

 

1つ目は、不耕起栽培

2つ目は、化学肥料を使わないことです。

 

 

私は、微生物が暮らしやすいように不耕起栽培をしています。

私のしている不耕起栽培とは、土をいじらないこと。

ある一つの植物の栽培が終わっても、根っこから抜いて、土を耕すということはしません。栽培終了の植物は、根元で切ります。根は土の中に残します。残った根はミミズや微生物によって時間をかけて分解されます。ミミズや微生物が根を食べて排泄物を出すことで、分解、すなわち、植物が根から栄養を吸い取ることができるかたちになります。

また、耕さないことにより、根っこが元々あった場所が空間として残り、空気や水の通り道になります。次に植える植物が根を張るときにも張りやすくなるのではないかと思います。

また、雑草も小さいものは引っ張って抜いてしまいますが、大きなものは決して引っ張って根から引っこ抜くことはしません。土の構造を壊してしまうからです。また、雑草を引き抜くことで、さらに雑草が生えやすい環境を作ってしまいます。土の中に埋まっていた雑草の種が、他の雑草を引き抜いたときに地表に現れ、発芽しやすくなってしまいます。雑草は増やしたくないのなら、決して抜くべきではありません。のこぎり鎌などで根元から切ります。切りとった部分は、土の上に敷き詰めるか、コンポスト枠に投入するかします。土がむき出しになるような場所なら刈った雑草を敷きますし、すでにコンポスト(堆肥という意味のコンポスト)が敷き詰められている場所ならば、刈った雑草はそこには敷かず、コンポスト枠に入れて堆肥化します。

 

1つの植物の栽培が終わると、根元で切ります。根は地中に残ったまま、地表に分厚くコンポスト(堆肥)を敷き詰めます。最低でも5cm、完成した堆肥が十分あれば7~8cmは敷きたいです。そこに、セルトレイで育苗しておいたプラグ苗、またはポット苗を植えて、また次の栽培を始めます。土を耕して、肥料やらなんやら入れて…という作業がないため、1つの栽培が終わってすぐに次の栽培を始めることができます。

 

コンポスト(堆肥)を敷き詰めることで、栄養が補充されますが、さらに利点があります。一つは、雑草が生えにくくなるということです。地表近くにあった雑草の種は、コンポスト堆肥によって光がさえぎられて発芽しにくくなります。また、敷きつめたコンポスト上に種を下ろして発芽した雑草は、ふかふかのコンポストの上では簡単に取り去ることができます。2つ目の利点は保水性です。土の表面が覆われるので、乾燥や浸食が起こりにくくなります。

 

根を残すことで、土中にはそれを餌とするミミズが増えます。ミミズコンポストが地面の中にあるようなものです。ミミズは、栽培中の植物の根を食べることもあるかもしれませんが、元気な植物ならば、そんなに食べられることもないのではと思います。

 

このようなコンポスト作りと並行した不耕起栽培を始めて3年ちょっと過ぎました。(そう、なんだか偉そうに解釈垂れてますが、まだ3年なんです。)最初のカッチカチの造成土が、見違えるように良い土に変わってきています。植物もあまり病気にならなくなってきました。

 

 

  • 化学肥料を使わないことについて

 

私が化学肥料を使わない理由は二つあります。一つは、化学肥料はお金を払って購入しなければいけないこと。栽培になるべくお金は使いたくありません。価値のあるものは、敬意を払ってお金を払って使わせてもらいますけれど、私にとって、化学肥料は価値がありません。なぜなら、化学肥料を買わなくても、身の回りにあるものを自然の力で土に返すことでより良い形で土を豊かにできるからです。

二つ目の理由は、化学肥料はお金がかかるだけでなく、微生物にとって悪影響があるということです。植物が栄養を吸収するためには、栄養は植物が根から吸収できる形になっていないと。生ごみも、枯れ葉も、刈草も、土に埋めてすぐには栄養とはなりません。ミミズや微生物に食べられて排泄されて初めて分解され、植物が吸収することの出来る形になります。植物は、微生物から栄養をもらうかわりに、微生物に有用な物質を根から出して与えるそうです。植物と微生物にはお互いを頼る、共生関係ができます。一方で、化学肥料はすでに植物が根から吸収できる形態をしています。化学肥料があれば、植物は微生物に頼る必要がなくなり、微生物に必要な物質を与えることをやめてしまいます。そして微生物は生きていくのがむずかしくなります。

そうなると土中の環境は恐ろしいものになります。

有益な微生物たちがいなくなった土の中。そこへ、植物に悪さをする菌やウィルスが現れたらどうなるでしょうか?多彩な微生物が存在する環境ならば、1種類の菌だけが増えることは難しいと思われますが、競争相手がいないところだと、爆発的に増えることが可能でしょう。そして植物に病気を引き起こしてしまいます。

日ごろから植物と微生物の共生関係を作る環境を整えていくことが大切だと思います。

 

私は植物や園芸に関して全くの素人で専門知識はありません。ざっくりした理解ですが、日々の土づくりの指針となっています。