切り返しとコンポストの温度変化
コンポストの温度についてです。やはり温度が上がると微生物による分解活動が活発になっていることがわかり、嬉しいものです。
これを書いている今は1月。外気温は昼間でも一桁です。コンポスト枠1番(材料投入をする枠)の温度も10度ちょっと。
先日この枠1番の中身がいっぱいになってきたので切り返し移動をすることにしました。
最終熟成の3番にまだコンポストが入っていたので、いったん大きな袋に移動させます。
空になった3番枠に、2番の内容物を、上からフォークとスコップでとって3番に移動させていきます。全部入れ終わったら、その上に先ほど袋によけておいたものを戻し入れます。
次に、空になった2番枠に、1番枠の内容物を上からフォークでとって2番枠に移動させます。
フォークとスコップの使い分けですが、草などまだ分解されていない大きなものがあると、スコップが入りにくいのでフォークでとります。(干し草をフォークでとるのを想像してみてください。)分解が進んで細かくなると、フォークではすくえないのでスコップを使います。
切り返し移動をしていると、乾いている部分と湿っている部分があることに気付きます。乾いている部分にはじょうろで水をかけて水分補給します。
切り返しをすることで、空気(酸素)と水を補給することができ、微生物たちの活動が活発化します。
この日切り返し直後のコンポスト枠2番の温度は10度ちょっとでしたが、翌日には30度を超え、3日目は57度、4日目は60度に達しました。外から見てもちっとも暖かそうに見えませんが、長い堆肥用温度計を挿しているので、中が暖かくなっていることがわかります。
私は1週間に1度か2度コンポストに生ごみを投入します。生ごみ(greenごみ)を層に広げた後には、必ずその上にbrownごみ(枯れ葉、シュレッダーにかけた紙など)を広げます。
窒素分の多いgreenごみの層と、炭素分の多いbrownごみの層が交互に重なるラザニア構造を作っていきます。
基本的には切り返しまではコンポストにつみあげたものを混ぜることはしません。でも、堆肥温度計を挿してみてあまりに温度が低い時は、空気を入れてあげるためにフォークでほぐしてあげることもあります。でもめったにしません。
ここ2年ほどの記録を見直してみると、切り返しの頻度は平均で25日に1度でした。刈り取った雑草や剪定枝などがたくさんでる夏場はすぐ枠の中がいっぱいになるので、早い時は2週間で切り返しという時もあります。場所さえあれば、たくさん堆肥枠を並べてどんどん切り返し移動していくことができ、たくさんのコンポスト(=堆肥)を生産できるでしょう。うちは今のところ3つが限界なので、3つでやりくりしています。
月に1,2度切り返すだけなので、なんとも楽なコンポスト作りです。容量が大きければ大きいほど保温性が高まるし、雑草などもたくさん入れられます。細やかなお世話の必要な袋タイプのコンポストなどに比べると、かなりの放任でも稼働してくれる、懐の大きいコンポスト枠です。場所さえ確保できれば、おすすめです。一つ一つの枠のサイズを小さめにすれば、限られた面積でも可能だと思います。
一度枠を作ってしまえば、あとは全くお金はかかりません。(木で作ると、枠自体も朽ちてくるので枠の修繕は必要ですが。廃材を使えばお金はかかりません。)
最終熟成の3番枠から少しコンポストを収穫して、野菜や果樹の根元に敷き詰めました。土の上に敷いたコンポストはさらに微生物や小さな虫たちに分解され、いつのまにかなくなって、そのうちまたゴロゴロした土が現れます。そうなると、またマルチングと栄養補給を兼ね、コンポストを敷き詰めてやります。
春にまた新しい栽培を始める際には、土とコンポストを混ぜてプランターの培養土にしたり、地植えの分には地表に分厚くコンポストを敷き詰めるので、たくさんのコンポストが必要になります。
いくらあっても足りないコンポストです!